海水浴 〜後編〜
そんなんがあったさかい、海水浴行ってもスイスイ泳いでなぁ。
スイスイ泳いだんはそれだけが理由と違ってなぁ。
一緒に行ったお友達にええとこ見せたかったんや。
ええとこ見せとうて、勝のおっちゃんと二人でどんどん泳いで行くんや。
わりと遠いところまで泳いだねぇ。

海は危ないからマネしたらあかんけどね。
自信あったさかいにどんどん泳いで。
するとな、だんだん勝のおっちゃんがしんどくなってくるんや。
スミおばあちゃんより九つ年下やさかい、まだ小さいかったからな。
だから「勝、頑張りや!頑張りや!」ゆうてなぁ、
励ましながら一生懸命泳いで。
そんなこともあったねぇ。
<海水浴・完>
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スイスイ泳いだんはそれだけが理由と違ってなぁ。
一緒に行ったお友達にええとこ見せたかったんや。
ええとこ見せとうて、勝のおっちゃんと二人でどんどん泳いで行くんや。
わりと遠いところまで泳いだねぇ。

海は危ないからマネしたらあかんけどね。
自信あったさかいにどんどん泳いで。
するとな、だんだん勝のおっちゃんがしんどくなってくるんや。
スミおばあちゃんより九つ年下やさかい、まだ小さいかったからな。
だから「勝、頑張りや!頑張りや!」ゆうてなぁ、
励ましながら一生懸命泳いで。
そんなこともあったねぇ。
<海水浴・完>

海水浴 〜前編〜
海水浴ゆうたら、甲子園の近所に海水浴場があってね。
そこへよく行ったんや。
するとなぁ、他のお友達はよう泳がはらへんねん。
日光浴ばっかりしてはんのや。
けど、スミおばあちゃんは作之助おじいちゃんに泳ぎを教えてもろたさかい泳げたんや。

小学生の時にな、毎日学校から帰るとまず泳ぎの練習させられたんや。
かばん置いたらすぐ泳ぎの練習。
作之助おじいちゃんが言うことゆうたら
「女でも、きょうび泳ぎ知っとかなアカン!」て。
家のすぐ裏が川やったさかい、そこで毎日泳がされたんやで。
宿題は後や。
宿題するよりも、まず泳ぎの練習や。
泳ぎ方は全部、作之助おじいちゃんが教えてくれてたねぇ。
それがなかなか厳しいてな。
きっちりした性格やさけ、ちゃんと泳げるようになるまで
毎日毎日家に帰ったら川で練習。
それが終わってから学校の宿題。
でもそのおかげで女学校に上がったとき、スミおばあちゃんは水泳で一等やったんやで。女学校入って一年の夏、水泳の授業があったんやけどね、スミおばあちゃんは最初から泳げたもんやから、一番上の級をいっぺんに取れたんや。
〜海水浴 後編に続く〜
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そこへよく行ったんや。
するとなぁ、他のお友達はよう泳がはらへんねん。
日光浴ばっかりしてはんのや。
けど、スミおばあちゃんは作之助おじいちゃんに泳ぎを教えてもろたさかい泳げたんや。

小学生の時にな、毎日学校から帰るとまず泳ぎの練習させられたんや。
かばん置いたらすぐ泳ぎの練習。
作之助おじいちゃんが言うことゆうたら
「女でも、きょうび泳ぎ知っとかなアカン!」て。
家のすぐ裏が川やったさかい、そこで毎日泳がされたんやで。
宿題は後や。
宿題するよりも、まず泳ぎの練習や。
泳ぎ方は全部、作之助おじいちゃんが教えてくれてたねぇ。
それがなかなか厳しいてな。
きっちりした性格やさけ、ちゃんと泳げるようになるまで
毎日毎日家に帰ったら川で練習。
それが終わってから学校の宿題。
でもそのおかげで女学校に上がったとき、スミおばあちゃんは水泳で一等やったんやで。女学校入って一年の夏、水泳の授業があったんやけどね、スミおばあちゃんは最初から泳げたもんやから、一番上の級をいっぺんに取れたんや。
〜海水浴 後編に続く〜

髪の憧れ 〜後編〜
スミおばあちゃんがそないな髪形をしてた小学生の高学年の頃に
おかっぱがえらい流行ってな。
同級生の子がおかっぱにしてくるねん。
スミおばあちゃんは侍みたいな頭してるやろ?
それが羨ましいて、おかっぱにしとうてなぁ。
それで作之助おじいちゃんに「断髪(散髪)してほしい」て言ったんや。
ほんならえらい怒ってなぁ。
「女は髪の毛が命やのに、なんちゅうこと言うかー!」ゆうて
大〜きな木バサミ、裁ちバサミや。
長い大きな木バサミ持ってきて「そんなら坊主にしたる!」ゆうて
血相変えて追わえてきはったんや。

そんなん坊主にされたらかなんやんか。
そんで、一生懸命逃げた!
まさかホンマにせえへんかったやろうけどな、怖かったんや。
ホンマに坊主にされるか思ってなぁ。
こうなったら言う事聞く以外にあらへん。
スミおばあちゃんのおかっぱにする夢はあきらめたんや。
作之助おじいちゃんはもの凄い可愛がってくれたけど、
怒ったら怖い怖い!
縮み上がるんや。声も大きいしなぁ。
そやけど「髪は女の命」て、スミおばあちゃんが言うのも可笑しいけど、作之助おじいちゃんはホンマに昔の人やねぇ。
<髪の憧れ・完>
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おかっぱがえらい流行ってな。
同級生の子がおかっぱにしてくるねん。
スミおばあちゃんは侍みたいな頭してるやろ?
それが羨ましいて、おかっぱにしとうてなぁ。
それで作之助おじいちゃんに「断髪(散髪)してほしい」て言ったんや。
ほんならえらい怒ってなぁ。
「女は髪の毛が命やのに、なんちゅうこと言うかー!」ゆうて
大〜きな木バサミ、裁ちバサミや。
長い大きな木バサミ持ってきて「そんなら坊主にしたる!」ゆうて
血相変えて追わえてきはったんや。

そんなん坊主にされたらかなんやんか。
そんで、一生懸命逃げた!
まさかホンマにせえへんかったやろうけどな、怖かったんや。
ホンマに坊主にされるか思ってなぁ。
こうなったら言う事聞く以外にあらへん。
スミおばあちゃんのおかっぱにする夢はあきらめたんや。
作之助おじいちゃんはもの凄い可愛がってくれたけど、
怒ったら怖い怖い!
縮み上がるんや。声も大きいしなぁ。
そやけど「髪は女の命」て、スミおばあちゃんが言うのも可笑しいけど、作之助おじいちゃんはホンマに昔の人やねぇ。
<髪の憧れ・完>

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